フランス留学生の日記

時々更新!フランスでの日々を投稿しまーす!

本棚11 『Macron par Macron』

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皆さん、こんにちは!!!

 

本日は先週読み終えたこちら↓の本について投稿します!

先月末、毎週1回は行くパリのオペラ地区にあるブックオフで1€で購入しました!

と言うのも、来年、2022年前半にはフランス大統領選挙があり、各党の立候補者が揃い始めている時ですが、エマニュエル・マクロン現フランス大統領の2017年からの5年間のmandatについて、また彼の人柄についておさらいしようという意味もあり購入しました。

 

〈内容〉

マクロン大統領へのインタビューや、彼がした演説や語られた言葉、そして将来の彼の計画(政策)がたくさん書かれています。インタビューでは、彼の学生時代の話、彼の読書や芸術など文化的嗜好への質問、フランスの抱える制度的な問題への質問などがされ、読了後は彼がどのような人間で、政治家なのか立体的に見えるようになっていると思います。

-ネタバレ注意‼︎‼︎気になった3箇所のご紹介

1️⃣文化的嗜好について

おばあちゃんの影響で子供の時から読書が好きで、私個人的にはここのインタビューがとても面白かった。加えて、芸術にもとても関心がある事がこの章で分かり、マクロン大統領の教養深さに本当に驚きます。

因みに愛読書はボードレール悪の華』みたいです😊

 

2️⃣哲学について

大学時代、パリ第10大学で哲学を学んだ事が彼の思想形成に大きな影響を与えたと述べられてます。

「哲学とは何なのか?」

イデオロギーの役割とは何か?」

現実の政治を思想レベルまで持っていくのは難しいというのはどこも同じですね。

フランスはlaïcité(ライシテ)、移民、治安、経済、その他多くの社会問題を抱えていますがそれでも彼の哲学はそれらの問題の本質を捉えるのに余りあるのではないか?と思うほど深く洗練されている印象を受けました。

他人の言葉の定義を理解するとその人の思考・思想が見えてくるのでとても面白かった。


3️⃣個人的に印象に残った最終章のある記述

「彼は右派なの?左派なの?」という書き出しで、それは言葉をあまり知らないコメンテーターがする政治的分類だと(内容はもっと複雑でしたが大枠はこんな感じでした)ありました。

彼はフランスの雇用システムを例に旧態然とした社会システムから、流動性のある社会システムへ変えたいのだ!と。

右派でも左派でもない、前へ!

これは彼が立ち上げた政党En Marche(現La République En Marche!共和国前進)の選挙スローガンでしたが、まさにこの言葉ですよね。

 

以上、本紹介でした!

日本語訳があるか分かりませんが、フランス語が読める方、又はフランス政治に関心がある方オススメです!!

この著作を読んで日本を写鏡のように考えながら読みました。

岸田総理、頑張って下さい‼️という感じです。

私はマクロン大統領はじめ歴代フランス大統領の教養深い所(この本のあるジャーナリストが述べていますがサルコジ、オランド元大統領は違うみたいです笑)がとても好きで、基本的に今でもマクロン大統領を応援しています。しかし大学のフランス人の友人の多くがanti-Macron(反マクロン)なので、私はとても肩身が狭いですが、選挙は水物。政治ウォッチャーとしてずっと注視していきます。

 

〈小話〉

かなり個人的な話。

実は、秘書をしていた2016年の終わり頃から「30歳を前に数年間留学をしたいなぁ」というぼんやりした考えがありました。大学卒業後も少しずつですが英語の勉強は続けていて、個人的な感覚からアメリカよりイギリス!という思いがあったのでイギリス🇬🇧留学を希望していました。でも2017年に入ったそんな時、フランス大統領選挙に立候補を表明したマクロン氏について知る機会があり、直感的に「あっ、フランスだ!」と思い、その瞬間から英語の勉強を全て辞めました。

元々学生時代からフランス文学を読んでいた事、政治学を大学で学んでいる時にド・ゴール主義に関心があった事、そして小学生の頃テレビで見たシラク元大統領の印象がとても強く残っていた事が瞬時に思い出され、今まで全くやった事がないフランス語をやろうと27歳で決意しました。

つまり、マクロン大統領の登場、彼への興味が私のフランス🇫🇷留学を決定づけました😆

詳しくはこちらの過去の記事↓をご笑覧ください!

masafra.hatenablog.com

 

皆さん留学ではその国へ行く様々な理由があると思いますが、私はこんなんでした笑