フランス留学生の日記

時々更新!フランスでの日々を投稿しまーす!

本棚22 『Conversation』と『Ensemble』

8月14日(日) à トゥールーズ。最高気温30°。昨日までの暑さから本日は曇りかつ風があったのでまだ過ごしやすかった。このくらいの日が続いてほしい。

 

本日は2冊、本紹介!!!

 

1冊目は

 

Bernadette Chirac 『Conversation』

シラク元大統領の奥様のご著書。

 

昨年パリに住んでいたとき、パリのBOOKOFFで見つけて購入した。

 

私はシラク元大統領の外交政策や、「プレイボーイ(男性誌)の下に詩集や文学書を隠している」と言われた教養深さ(パーソナルな部分)に関心があるので、奥様の本はとても面白く拝読した。

 

彼女の生い立ちやご家族のこと、そしてシラク元大統領との出会い。

フランス政界で大物政治家になっていき、ついにはフランス大統領になる夫の事、お子さんのこと、そして自身が政治家として行ってきたことなど。

 

ヒラリー・クリントンとの友情、交流の話はクリントン氏からとても影響を受けているなぁと思った。

 

個人的にはベルナデット氏がシラク大統領と大統領選挙の前年(1994年)に日本へプライベート旅行(箱根など)へ行った話がとても印象深かった。

※写真つき。

 

「夫は日本語は分からなかったけど、日本から多くの影響を受け、日本文化を尊敬しているのが分かった」と書かれている。

 

ちょうど私がフランスに到着して1ヶ月が経つか経たないかの時にシラク元大統領は亡くなられた。

 

当時の日本政府は在フランス大使を葬儀に参加させただけだった。未だにこれが許せない。

せめてシラク大統領と同時期に首相をされていた小泉純一郎氏を派遣するくらいしても良かったのでは?と強く思う。

※安倍元総理が在日フランス大使館へ弔問に訪れた。

 

大の親日家で、ある意味フランスでの今の日本ファンを作ってくれた大恩人に対するこの非礼は日本の外交音痴さを物語っている。

これはどなたかがあるニュース記事で書かれていたような気がする。

 

こちらの本は日本語訳があるのでそちらのリンク↓を。

 

2冊目は、

 

Nicolas Sarkozy 『Ensemble』

2007年の大統領選挙出馬前に書かれた政策集的な本。

これもパリのBOOKOFFで購入した。

 

様々な政策について書かれていたが、面白かったのは経済・財政政策の項目やページでは必ずと行っていいほど日本(いい意味で)が出てきた所だ。

 

しかし最近の政治家の本を読んで出てくるのはアメリカと中国が主だ。

いずれ紹介するフランソワ・オランド元大統領に関しては日本への言及は一切無く、インドとブラジルに言及していた。

 

この15年程でここまで変わったのだなぁと思ったのが衝撃だった。

 

リーマンショックの前に書かれた本なのでだいぶ前後では違うと思われるが、当時大統領選挙に出馬した大物政治家の政策集は当時の時代を反映したもので面白かった。

 

日本語訳はないと思うので、フランス語をある程度読める方におすすめ。