フランス留学生の日記

時々更新!フランスでの日々を投稿しまーす!

フランス政治-左派連合!?

5月2日(月)àトゥールーズ。最高気温21°。
曇りの中で時々顔を出す晴れ。花粉は一昨日、昨日に比べたら落ち着いた。


先程大学図書館でこの記事↓を見つける。
https://www.lemonde.fr/politique/article/2022/05/02/la-france-insoumise-et-les-ecologistes-passent-un-accord-pour-les-legislatives_6124378_823448.html#xtor=AL-32280270-%5Bdefault%5D-%5Bios%5D

【内容】
6月に行われる国民議会議員選挙(日本でいう衆議院議員選挙)に向けて、
ジャン=リュック・メランション氏(2022年大統領選挙3位/12)率いる
「La France insoumise(不服従のフランス)」と
「EELV(ヨーロッパ・エコロジー緑の党)」が選挙協力をする協定を締結した。
何度も何度も会合を重ね、やっと合意に至ったり、これは歴史的な動きであると。

La nouvelle union populaire écologique et sociale.


のスローガンの下、今後は他の左派政党(フランス共産党社会党など)へも訴えかけ、既にフランス共産党のファビアン・ルーセル氏↓(大統領選挙に立候補し8位/12)は合意は近いとの意思を表明↓した。

https://www.lemonde.fr/elections-legislatives-2022/live/2022/05/02/legislatives-fabien-roussel-espere-un-accord-entre-les-communistes-et-lfi-dans-les-heures-qui-viennent_6124408_6104324.html


あるラジオで話していた政治学者(政党政治)曰く、左派連合のために越えなければならない論点は
欧州連合(EU,フランス語ではUnion européenなのでUE)

原発

③選挙区

みたいだ。

本日のラジオでもニュースでもこの話題と、昨日のメーデーで暴れたCasseurs(壊し屋)の話題が主だった。


メランション氏が左派連合を目指すのは、国民議会議員選挙で議会の多数を占め、マクロン大統領とコアビタシオン(Cohabitation)を狙っているからとの事だ。


cohabitationって何???
コアビタシオンとは大統領の所属勢力と議会の多数派勢力が異なる場合、首相任命権をもつ大統領は首相選任にあたり、議会からの信任を獲得して円滑な議会運営を維持するために、自身の所属していない議会多数派の勢力から首相を選任する必要がある。
この状態の事をコアビタシオンという。

第五共和制になってから3度ある。
ミッテラン(社会党)-シラク(共和国連合)

ミッテラン-バラデュール(共和国連合)

シラク-リオネル・ジョスパン(社会党)

【個人的な感想】
政権取得後の事はまず置いておいて、自民党を倒すという目標だけの為に左派も右派も一緒になろうとする日本の野党とは違い、左派だけで政策のすり合わせをしつつ連合するという当たり前の事をやっている印象。
※日本の場合は多少複雑な政治構造なのでフランスと同じに論じる事は少し乱暴かとは思います。

私の記憶では左派連合についてはフランス社会党のナジャット・バーロ=ベルカセム氏が昨年の地方選挙で呼びかけていた。
なので今回のこの動きについては特に新しい事のようには思わなかったが、当時はそこまで大きな政治的な動きにはならなかった。

ただ、原発推進のヨーロッパエコロジー原発大反対のメランション氏が政策をすり合わせて連合したというのは中々インパクトがある。
なので、社会党も恐らくこの連合に加わると思われるが、私が注視しているのは極右勢力である。


ル・ペン氏も早速国民議会議員選挙での「国民連合(Rassemblement National)」への投票を国民に訴えている。


マクロン大統領にとって最初の関門になりそうだ。
日本政治よりダイナミックなフランス政治。もっともっと詳しく書きたいがここでおさえよう。