フランス留学生の日記

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議院内閣制について

皆さん、こんにちは!!!

本日も政治シリーズの投稿ですが、今日はどこかの国の政治システムについてではなく、「議院内閣制」↓について投稿します!

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ここ数日フランス政治について幾つか記事を投稿してきたのですが、私のブログのある読者の方から「詳しく説明してくれるのはとても有り難いですが、政治に疎い者からすると政治システムの用語についても投稿してくれるともっと理解出来ると思います」とメッセージを受け取りました。

 

確かに政治用語って法律用語の様に難しいですよね。小中学校でその定義をザッーと学んでも、その内容があまりにも抽象的過ぎて曖昧な理解のまま大人になってしまいますよね😅

 

なので本日は数日前にフランスの大統領制の記事で投稿した「議院内閣制」について書きたいと思います!

 

1.議院内閣制とは?

議院内閣制とは行政府を構成する内閣総理大臣、その他内閣を議会(特に下院)の信任の下に置くという制度のことです。つまり、内閣総理大臣国務大臣などの「内閣」は「議会」に属する国会議員の中から選出されるという事です。

 

2.議院内閣制のメリット

政権運営が安定的→国会議員の投票によって選出されるので、基本的に議会において最大議席を持つ政党の候補者(=党首)が選ばれます。つまり総理大臣の属する政党と議会の多数政党が同じなので政権運営は落ち着く傾向にあります。

例えば、現在日本の衆議院では465議席のうち自民党が263議席公明党が32議席の計295議席で安定的な与党を形成しています。

 

首相の政治責任を問いやすい→議院内閣制においては、国会による内閣不信任決議権があります。もしこれが可決された場合、首相は議会(下院)の解散または内閣総辞職をする事になります。

 

ポピュリズム(大衆迎合)的な人物が首相になる事がない→国会の信任を経て首相が選出されるので、直接選挙の様に顔が広いだけの芸能人や極端な政策を訴えるような人がその人気だけで選出される様な事が基本的には無くなる。

 

3.議院内閣制のデメリット

国民が内閣総理大臣を選べない→間接的に国民が首相を選んだと言えますが、大統領制と違い直接的に首相を選出する事は出来ません。

 

少数政党の連立の場合政権は不安定→上記のメリットとは反対に、絶対的な議席を占める政党がなく、少数政党による連立政権の場合は不安定になる。例えば1993年発足の細川護煕内閣。

 

行政権と立法権の分立が弱い→国会で多数派を維持しているので安定政権になりやす反面、その区別がしにくく独善的な政権運営がしやすい。

 

首相の政策実現が限定的→首相は与党の党首として党を代表する立場でもあるので議員間の都合(政情次第)でその権限が限定的となる場合がある。

 

日本も議院内閣制を採用している国の一つで、他にはイギリス🇬🇧や厳密にはドイツ🇩🇪(ドイツには国家元首として大統領がいますがこれは儀礼的な権限しかもたない)があります。

 

以上、議院内閣制についてでした。

私個人的には行政府の長は国民が選べた方がいい気がしています。首相公選制というものが議論の俎上に上がって久しいですが、これについてもっと調べてみたいと思っています。

 

議院内閣制についてもっと詳しく知りたい方はこちら↓の本を是非読んでみてください!