フランス留学生の日記

時々更新!フランスでの日々を投稿しまーす!

PACS(パックス)しました🤵👰

11月14日(月)午後

私はフランス人パートナーとPACS (パックス)という婚姻契約を結びました😊

 

本日は日本にはないPACSという婚姻制度についてや、必要書類などについて自分の経験を踏まえ投稿したいと思います!!!

 

PACS(パックス)って何???

パックスとはPacte Civil de Solidarité、日本語では連帯市民協約と訳されます。

在フランス日本大使館のHPには

性別に関係なく,成年に達した二人の個人の間で、安定した持続的共同生活を営むために交わされる契約のこと

と説明されています。

とても難しいですが、元々は同性カップルの法的権利を保障する目的でつくられた制度で、結婚まではいかないが結婚したカップルと同等の権利(社会保障や税金関係)を得られるものです。

 

メリット

①手続きが結婚より簡単

聞いた話だとフランスで結婚する場合は書類の準備だけでなく、役所での事前告示、証人(首長)立会いのもとの挙式と手続きが煩雑みたいですが、パックスは必要書類を揃えパートナーと市役所またはNotaire(公証人)のもとで手続きを行うだけです。

※ただ後述のように書類集めは中々難しいです。

 

②解消が簡単

パックス解消はどちらかの申し立て(死去も含め)により解消することが出来ます。結婚の場合は裁判所での手続きが必要で弁護士をたてたりしなければならないケースもあり大変みたいです。

 

③苗字を変える必要がない

私たちはパックスをしましたがお互いの苗字は変わっていません。

またパックスは日本にはない制度なので戸籍には反映されません。なので日本でも苗字を変える必要はありません。そこも結婚より簡単かもしれませんね。

※私のパートナーは苗字を私の苗字に今すぐ変えたい!!!と言っています(笑)

 

④外国人は滞在許可証の申請が可能に

現在私は申請中ですがLa vie privée et familialeという滞在許可証に切り替えること(私の場合は学生ビザから)が可能。

 

⑤結婚カップルと同等の社会的権利が得られる

どちらかが社会保険に加入していない場合、パートナーの社会保険(医療、死亡等)による保証を受けることができ、また出産や子どもに関する家族手当も結婚カップルと同様に受給できる。税金関係では、所得税の共同申告が可能になる。

 

デメリット

①世界的な婚姻制度ではない

上記のようにパックスやそれに類するような婚姻制度はヨーロッパでは普及していますが世界的にはまだ認知度は低いと思います。日本の家族や友人に説明するときに「日本でいう事実婚(個人的にあまり好きな言葉ではない)みたいなもの」と説明します。

 

②結婚より軽いイメージがある

手続きが簡単なのはメリットであると同時にデメリットにもなるというのがこの理由。日本でも「結婚して一人前」みたいな暗黙の了解的社会観念があるようにフランスでもそう思う人はいるらしいです。

 

 

PACS(パックス)の申請方法は???

パックスの申請方法は2つあります。

①住んでいる町の市役所

必要書類を用意して住んでいる町の市役所で予約を取りその日にパートナーと一緒に行き、サインをしたら成立します。

 

Notaire(公証人)

私たちは今回公証人にお願いしました。というのも私の滞在許可証の切り替えに合わせてパックスをしることにしたので時間がありませんでした。

市役所の予約日を逆算すると市役所では間に合わいませんでした。なので予約日に確実にパックスできる公証人にお願いしました。

加えて市役所では契約書の中身チェックまでは行われないと聞いたので二人の将来のリスクを含めた証明書を発行してくれる公証人はその点信用できます。

そもそも私はフランスの役所を全く信用していないので(-_-;)

因みに料金は300€(殆どの事務所は400€みたいです)

※公証人は本当に人・事務所に依るので、変な公証人を選ばないように注意が必要です。最初にお願いする予定だった公証人は色々あって断りましたが本当に最低な人でした。

 

私達がお願いしたNotaire (公証人)事務所の待合室↓です。
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必要書類は???

Act de Naissance(出生証明書)

これは日本でいう戸籍謄本です。

日本の本籍地の役所にお願いして発行してもらう物です。

 

Certificat de Coutume(慣習証明書)

これは日本でいう身分証明書です。身分証明書といってもパスポートや運転免許証ではなく、本籍地の役所に発行してもらう「禁治産または準禁治産の宣告を受けていないこと・破産宣告を受けていないこと・後見登記の通知を受けていないこと」を証明する書類のことです。

 

※この2つの書類に関してはアポスティー付を要求してくる役所もありますので確認が必要です。その際は外務省に申請しなければなりません。

ただ、フランスは担当者・住んでいる町や地域圏で対応が異なるので確認してください。

 

パスポート/滞在許可証の原本とコピー

 

Certificat de Non Pacte Civil de Solidalite

この書類は3か月以内にパックスをしていないことを証明するもので、フランス政府のHPから申請します。1週間ほどで届きます。

こちら↓から申請可能です。

Demande de certificat de non-Pacs par le partenaire étranger né à l'étranger (Formulaire 12819*06) | Service-public.fr

 

Declaration Conjointe d'un pacte civil de Solidalite

これはパックスの宣誓書で、住んでいる町の市役所のHPからダウンロードします。

 

Convention-type de pacte civil de solidarite et Attestations sur l’honneur de non-parente, non-alliance et residence commune

パックスの申請書でこれも⑤の書類同様住んでいる町の役所のHPで入手できます。

 

私は今回、日本にいる母にお願いして戸籍謄本と身分証明書をかき集めてもらいました。そして国際郵便で送ってもらうもフランス郵便がやらかしてくれまして(笑)、速達にも関わらずフランスに書類が着いてから4日も私の書類が放置されていました。

「速達に追跡を付けた意味がないだろ!!!」と性格円満な私もさすがに怒り爆発の電話をしてしまいましたが、何とかギリギリ手にできました。

余裕がある方は本当にゆっくりと準備をした方がいいです。

 

以上、パックスについてでした!!!

来年にパックスしようと話していたのですが私の滞在許可証の関係と登録した大学側のミスのせいで急遽パックスをすることになりました。

個人的な話ですがパックスに至った経緯も今後お話しできればと思います!!!

 

 

おまけ
パックス後、パートナーとトゥールーズのキャピトル広場にてシャンパン↓で乾杯しました😊
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