昨日フランス各地で政府の年金改革案反対のデモが行われました。
別名Jeudi noir(黒い木曜日)です。
年金改革案の内容に関してはこちらの記事↓をご一読ください!
Le Mondeのこちらの記事↓から昨日からのデモの流れが詳しく分かりますのでおススメです。※フランス語です。
昨日のデモ参加者はフランス全体で112万人(フランス内務省発表。フランス警察の発表だと80万6千人)とのことでした。ある記事では200万人を超えた!とあったが、おそらく通りがかりの人も含めた数とのことで実際は80万~112万人あたりだと思われる。
大雑把に各都市のデモ参加者数はパリでは8万人、私が現在住むトゥールーズでは3万6千人、マルセイユで2万6千人、ナントで2万5千人、クレルモンフェランで1万9千人、レンヌで1万7千人、ダンケルクで6千人と発表した。
対して警察は27万2千人動員されたとのこと。
SNSではパリで暴徒化した一部の人たちが行った破壊活動の動画が拡散している。チラッと見てみたが溜息しかでなかった。政治思想も何もない、そもそも年金改革なんて難しくて理解できないような人たちが日ごろの鬱憤を晴らしに自らを正当ぶって行っているようにみえる。フランス国民ではないがかなりイッラとした。
また昨晩テレビで見たあるデモ参加者のインタビューで「年金改革自体には反対しないし、必要なことだと思う。でも今回の内容ではだめだ。絶対に反対だ。我々が2年も多く働かなければならなくなる」と叫んでいる男性が印象的だった。
日本人の感覚からすると「そんなの働けばいいじゃん!!!」と思ってしまうが、こちらではそうはいかない。
さて、現在大統領2期目のマクロン大統領。実は1期目でこの年金改革を行おうとして失敗した経緯があった。フランス大統領は連続で3期務めることはできない。でももし今回のこの年金改革が失敗してしまったらマクロン政権は2027年4月までの残りの任期中は大変厳しい舵取りとなるだろうという学者もいる。果たしてそうなのかは甚だ疑問だが、個人的には政府がんばれといったところだ。
日本でもフランスのデモについて報道されていると聞いた。どのくらいの温度差があるかは分からないが、1月31日にも大規模なデモの呼びかけがあったのでこれからも注視していこうと思う。
デモが多発する国フランス。私も公共交通機関などで何回被害にあったか笑
ストラスブール大学時代の先生がフランス人にとってのデモをフランス革命の成功体験と世界史的意義が根底にあると声高く話していたが、政府に対していつでも立ち上がるぞ!ということですぐにまとまるのはすごいものがありますよね。
個人的には民衆ほど恐ろしいものはないと思いますが。
【おまけ】
先週末にパリへ行った際にホテル近くから撮ったコンコルド広場と国民議会↓です!