フランス留学生の日記

時々更新!フランスでの日々を投稿しまーす!

1月19日からフランス政府の年金改革案に反対する大規模デモ。。。

明日(1月19日)から政府が発表した年金改革案(La réforme des retraites)に抗議する大規模デモがフランス各地で実施されるとの事で、いったい公共交通機関はどうなるのか?道々ではcasseur(壊し屋)がまた暴れださないか?と不安と心配を抱いている人が多くなっている。

 

年金改革って何???

政府が発表した年金改革案について簡単にまとめてみる。

 

・現行の年金受給開始年齢を62歳から64歳に引き上げる

※2023年9月から受給開始年齢を毎年3ヵ月ずつ引き上げ、2030年に64歳へ。

 

・16歳前に就労した者は58歳~、16歳から18歳前に就労した者は60歳~、18歳から20歳前に就労した者は62歳からの早期退職を認める。

 

・年金支給の最低保証額を法廷最低賃金(SMIC)の85%税込み1200€にし、インフレ率に合わせて毎年改定する。

 

電力やガス業界など主な公共部門で認められている優遇策「特別年金制度」について、新規採用者には今後適用しない。

※フランスの年金制度を複雑にしている原因の一つにこの特別年金制度があると私は思う。フランスは働く職種や環境によって年金受給額や退職年齢が違うので、この特別年金制度がある組織(公務員、公営企業etc)で働くことはある意味勝ち組となる。

 

詳しくはこちらのLe Mondeの記事↓をご参照ください。

www.lemonde.fr

 

 

複雑なフランスの年金制度を簡素化するためマクロン大統領は大統領就任当初から年金改革を行うと声高く言っていました。しかしはじめ年金受給年齢を65歳へ引き上げるとしていましたが、政権与党が議会で多数派を形成できていないことから妥協点として64歳へ年齢を引き下げました。

ボルヌ首相は「現実を直視すべきであり、我々が年金制度を将来に渡って維持するために必要な改革なのだ」とあるインタビューで述べた。私もその様に思う。

 

先ほどラジオを聞きながら散歩をしていたのですが、その番組の中でも政府の年金改革がsujetで、ある大学の教授が話をしていました。

その方によると、「フランス人の70%が反対している今回の年金改革はフランス共和党の支持を得ているので議会では可決されると思われる。ただ、コロナ前の黄色いベスト運動のような大きなデモを引き起こし、再びフランス社会が大きく揺れ動くだろう」とのことだった。

 

今回の年金改革案が先週発表されてからフランスの年金制度に関して軽く調べてみた。本当に複雑極まりない。歴代フランス大統領がメスを入れようとして失敗してきた改革だ。まぁフランスに限らずどこの国においても年金改革は大きな社会的反動を生む。

個人的にはマクロン大統領にとって就任して一番大きな改革となると思われる。

 

どうなるかしっかり見ていこうと思う。

 

 

【おまけ】

一昨日撮ったオペラ↓です😊

美しいの一言。。。
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