フランス留学生の日記

時々更新!フランスでの日々を投稿しまーす!

本棚15 政治家の本①

にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ
にほんブログ村

 

皆さん、こんにちは!!!

本日は私が大学生時代から現在に至るまで読んできて、そして今でも時折読み直す政治家の本を数冊数回に分けてご紹介します。

本日は歴代1番の名官房長官と称される後藤田正晴氏の本を中心に投稿します。

 

1.『内閣官房長官

1980年代中曽根康弘内閣で内閣官房長官として政権を支えた後藤田正晴氏の著書。大学時代に彼の著作を読み漁ったのはいい思い出ですが、本著は内閣官房長官の仕事だけでなく5年にわたる長期政権を築いて中曽根内閣の記録と言ってもいい内容です。功罪あるのは政治家にとっては仕方ありませんが、この様な政治家が今もいたらと思えます。

 

2.『情と理』

上記と同じ著者(政治家)ですが、彼の回想録2冊です。徳島県で生を受け、幼くして両親を病気で失い、素封家だった姉の婚家で育った。英語が嫌いで数学の配点が高かった旧制水戸高校から東京帝国大学法学部へ。卒業後、内務省を経て戦後は警察庁へ。1960年代の東大安田講堂事件などの学生運動浅間山荘事件などの極左運動を警察庁長官として抑え込んだタカ派の警察官僚。その後、1972年に田中角栄に見出され政界へ。中曽根内閣で内閣官房長官総務庁長官、宮澤内閣で法務大臣と副総理を歴任。彼の人となりがよく分かる本です。警察官僚として極左運動を抑え込んだのでかなり右派政治家なのかと思いきや、憲法9条改正には変える必要はあるが今ではないと慎重なハト派的な姿勢も合わせ持つ。とてもバランス感覚のある政治家という印象でした。

【小話】

大学3回生の時の話です。外交史の授業を担当されていた重家俊範同志社大学客員教授が外務省にいらっしゃった時、後藤田正晴内閣官房長官秘書官をされていたのですが、その当時の話を1番前の席で聞いていました。私には重家先生の授業が1番面白かった。授業が終わった後、よく重家先生に質問しに行きました。お話してくださった中で今でも覚えているのは「後藤田氏は体は小さかったけどオーラが人の何倍もある方で、彼がいるというだけでその場の空気がピーンと張り詰めた」と。

 

3.『政治とは何か』

後藤田氏の政治哲学を中曽根内閣を通して行ってきた事から知る事が出来ます。田中派の影響をモロに受けた関係で「田中曽根内閣」と揶揄されて出発した中曽根内閣。政権(権力)を掴み、動かす事や官僚を使いこなすということ、選挙制度改革の必要性等が記されています。

 

4.『後藤田正晴と十二人の総理たち』

佐々氏は政治家(織田信長の家臣佐々成政の子孫)ではありませんが、警察官僚として後藤田氏の下で汗をかき近くで多くの政治家を見てきた方。そしてこの本はまさに「総理官邸」危機管理ドラマです。ただ注意が必要なのは題名は後藤田氏なのですが、中身はほぼ佐々氏の話です笑

 

以上、政治家の本①でした!

今回は後藤田正晴氏を中心に取り上げてみました!この様な政治家が数十年前に日本にいたという事を名前だけでなく改めて知っていただけたらと思います!