8月5日(金) à トゥールーズ。最高気温37°。昨日より幾分過ごしやすかったがそれでも風が無かったからか多少暑く感じた。
昨晩の夕食後、
※フランス語だと『Contes de Pluie et de Lune』
を読んでいるフランス人彼女と日本文学に関して話をした。
ここ数日で彼女が読んだ本みたいです。
三島由紀夫は完全に私の影響です。笑
会話の一部
彼女:上田秋成のこの本の内容は少し変な感じだけどなかなか面白いね。あなたはこの『雨月物語』を読んだことある???
私:読んだことあるよ。高校生の時だったかな。でも日本の中高で上田秋成を読ませる学校ってもう少ないんじゃないかな???俺もなんで読んだか記憶にないくらいだし。そもそも上田秋成という人を知らない日本人の方が多そう。
彼女:そうなの???やっぱり日本人は夏目漱石とか芥川、太宰は必ず読む???
私:夏目漱石を読まないと教養人としてはいけないと思うかな。芥川は学生時代の国語の教科書で彼の作品、『羅生門』や『蜘蛛の糸』とか、いくつか取り上げられてたから皆知っているかな。太宰も人気あるけど俺はあまり好きではないかぁ。
彼女:そうなの???私の日本人の友達はみんな太宰好きって言って私に勧めてた!
私:太宰作品ってフランス語訳されてるの?見たことない気がする。
まぁ、太宰が比較的精神的に落ち着いていた時期に書かれた『津軽』、『富嶽百景』とか『御伽草子』という短編集は好きだよ。でも彼の代表作とされている『人間失格』『斜陽』は大っ嫌い。
彼女:なんで???
私:自分の感覚と合わない社会と接触するために徹底的に酒と女に溺れて自己破壊していくというのは自分の性格上理解できないからかな。
彼女:そうなんだ。私は反対に三島文学はあまり好きになれないかな。彼の人生を知れば知るほどとても頭がよくて魅力的な人だけど。。。でも夏目漱石と森鴎外は好き。
このような感じでした。
思えば私と彼女が仲良く話すきっかけ、出会いとなったのは「文学」を通してでした。
フランス文学が好きな私と日本文学(総じて日本文化)が好きな彼女の共通の話題として文学がありました。
今晩は一体どんな会話をするのでしょうか(*^_^*)