フランス留学生の日記

時々更新!フランスでの日々を投稿しまーす!

『帰ってきたムッソリーニ』をみてみた!

9月23日(金)àトゥールーズ。最高気温26°。今月半ばあたりから夏は去った感じで朝晩は9°まで冷え込む。日中はたまに日差しが強い日があり気温以上に暑く感じる日もあるが猛暑は終わった。

 

さて、昨晩AmazonPrimeで

帰ってきたムッソリーニ』↓をみた。

帰ってきたムッソリーニ(字幕版)

帰ってきたムッソリーニ(字幕版)

  • マッシモ・ポポリツィオ
Amazon

 

この映画は『帰ってきたヒトラー』のムッソリーニ版といったもので内容も酷似している。

2018年のローマにムッソリーニが突如現れる。そしてさえない映像作家とドキュメンタリーを制作しようとイタリア各地を回り人々の本当の「声」を聞く。そして徐々にそのキャラクターからムッソリーニの人気は上がり再びイタリアに帝国を作る!?といった内容だ。

 

私が見たのは字幕付きだったのだがイタリア語の心地いいリズムにうっとりした。

この映画でムッソリーニは言葉がきつく、常人には受け入れることが出来ないだろうことを平気でする。本当にそんな人物だったのだろうか???と思うことが多かった。

 

でも、

1つのコメディ映画としておススメです(*^_^*)

 

因みにフランス人の彼女にこの話をしたら少し怒っていました(笑)

何故なら彼女のおばあちゃんは元々イタリアのベニスで暮らしていたのですがムッソリーニがドイツの支援を受けてサロ政権を建てた時家族でフランスに亡命したという歴史があるからでした。本当に歴史、政治って難しですよね。

 

そもそも何故この映画を見ようとしたのか???

私はフランスの英雄ドゴールを海外の政治家で一番尊敬しており、こちらに来てから彼に関する著作を何冊か漁りながらフランス国民、フランス共和国にはやはり欠かすことのできない英雄だということを度々感じている。

 

なのでもちろんのことながら第二次世界大戦期の歴史から目をそらすことはできない。

ただ私は日本がその戦争でどのような結末を、悲劇を招いたのか知っているので中々振り返ることが出来なかった。

 

そんな中で日本とも関係があったイタリアの政治家ベニート・ムッソリーニという人物に興味を持った。

日本では単にヒトラーと並び称される独裁者と知られていると思うがヒトラーほどメジャーな人物ではないと思う。

※ただ、ヒトラームッソリーニの政治手法や思想に影響を受けており、独裁者としてはムッソリーニの方がだいぶ先輩で、ヒトラームッソリーニにファンレターを書いていたほどということは日本ではあまり知られていないと思われる。

 

彼に関する動画をYouTubeで日本語、イタリア語で検索しても出てくるのは巧みな演説をしている白黒動画がほとんど。

ただ彼は高等師範学校を首席で卒業し、また母国語のイタリア語の他にドイツ語、フランス語、英語に堪能だったエリートであった。

その点ヒトラーとは全く受けている教育レベルが違う。

 

その後他のヨーロッパ諸国のように国家統一の思想としてファシズム(結束主義)を体系化し自ら政治の世界へどっぷり入っていく。

ファシズムとナチズムをまとめて語る人が多いが、私はそれはムッソリーニには酷過ぎると思う😅

 

イタリアがエチオピアを併合したあたりからムッソリーニイタリア軍の限界に気が付いていたという。また当時の経済状況も踏まえWWⅡには当初中立を唱えていた。

 

ただナチスと日本とともに戦争に突入し、最後は愛人とともに処刑され民衆の前で吊るされてしまう。。。

 

「暴力」と「自信」というのが彼の本質と中学時の恩師が言っていたのを思い出した。一通り彼の生涯を追ってみるとその通りの様な気がする。

 

全面的に支持できるわけではもちろんないが、ヒトラーよりは個人的に興味をそそる人物ではある。

 

「独裁者」というレッテルはかなり厚いが、臭い物に蓋をするだけでなく彼らを通して現代を見るというところを個人的にしていこうと思う。

 

その一つの契機がこの映画でした。