フランス留学生の日記

時々更新!フランスでの日々を投稿しまーす!

本棚14 最近読み返した数冊

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皆さん、こんにちは!!!

最近読んだいくつかの本を紹介します。

1.『観光亡国論』 

その名の通り、観光立国を目指す日本が実は知らないうちに観光亡国へ進んでいるという内容です。

日本型の全国一律、行政区域一律の法律や条例の現状について(私の大っ嫌いな日本の行政スタイルです)。

日本の観光事業における車誘導型のスタイル(世界の主流は歩かせる)が地域資源にとって邪魔でしかない場合が日本には往々にしてある。

また地域全体の魅力に焦点を合わせるのではなく、"スポット"としての寺院やお城に頼ってしまう愚かさなど、世界の観光事業の常識からかけ離れた内容に驚かされます。何となく思っていた事をコンパクトに詳しくまとめてくれているので大変助かりました。

観光学で用いられる言葉も丁寧に解説してくれているので初めて読んでも分かりやすく、理解しやすいです。

 

2.『戦後政治家暴言録』

我々は暴言と聞いて色々な言葉や表現を思い浮かべる事ができる。それを、

①歴史解釈に触れる発言

②女性蔑視、性差別発言

③倫理観にふれる発言

④事実に反する虚偽の発言

⑤無知丸出しの発言

イデオロギー対立からくる罵倒発言

に分類し、吉田茂から小泉純一郎までの歴代首相や有名政治家の発言を取り上げる。

作家と同じく政治家も「言葉」(本著では言論と表記)を通して己の存在を示します。言葉の力を持って己の信念や政策を国民へ訴えかける。ですが、日本の政治家は得てして説明が下手くそなので、フランスで欧州の各政治家をみて(政策の良い悪いは別にして)、彼らが国民に政策等を伝えようとするその姿勢は日本にはないなぁと痛感しています。

政治家の「暴言」を通して歴史を振り返ることもできるのでおすすめです。

 

3.『人をつくる読書術』

人生において必要な事、それは「良書を読むこと」、「良き友を持つこと」である。教養を身につける為には読書は必要不可欠。読書を通して知識をいれるだけでなく、代理経験する事が出来る。そしてその読書においては外国語の書籍と専門書を読むこと。佐藤氏によると「想定外の出来事に適切に対応することできる力」が教養で、それは対応する人間の経験だけではない総合知が必要になる。著者の佐藤優氏が専門の神学以外にも文学、歴史、哲学、政治、経済その他の分野に詳しいのはその様な姿勢があるからだと理解した。

 

上記の本はパリのオペラ地区にあるBOOKOFFで昨年購入したものだ。

フランス語ばかりに目を通していると時たま無性に日本語に触れたくなる。私は専門書でない限り読み返したりは基本しないのですが、上記の本を日本語欲求から読み返してみた。

読み返すと新たな発見があるので良いことだと思いました。