フランス留学生の日記

時々更新!フランスでの日々を投稿しまーす!

本棚1 『十五の夏』-佐藤優

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皆さん、こんにちは!

 

本日は読書好きな私が、

読んだ本の読書感想文を投稿したいと思います!!

 

今回はこちら!

 

佐藤優 『十五の夏』 幻冬舎 2018

です!

私が2年位前に読んだ比較的新しい本です!

一時期より国内外の旅行が出来る様になって来たとは言え、コロナの影響で多少制限もありますし、気分的なモノもまだ本来の「旅行」とは程遠い状況だと思うので、本日は日本に居ても海外旅行の気分を味わえるこの本について投稿します!!^ ^

著者の佐藤優氏について。
著者とお会いしたことはもちろんありませんし、年齢も親子ほど離れてます(佐藤氏は私の母より1つ学年が上)。
ですが、共通点はあるのです。
それは、同じ埼玉県育ちであることと、大学が同窓(学部は違います)であることです^ ^

佐藤氏は同志社大学大学院を卒業後、外務省に入省されて(ノンキャリ)、ロシア畑で外交官としてのキャリアをスタートしました。
ソ連・ロシア日本大使館に勤務していた時に旧ソ連で起きた「1991年8月クーデター(ロシア8月革命)」の際、独自の人脈を使ってアメリカより先に本省へゴルバチョフ大統領の生存を伝えた事が父ブッシュ大統領をして「アメイジング‼️」と驚かせた切れ者でした。


しかし、私も覚えてますが、2002年の鈴木宗男事件で逮捕され有罪判決を受けます。
その後は外務省を退職して、大学で教鞭をとったり、作家やラジオで活躍されてます。

私が佐藤優氏をいつ知ったのかは正直覚えていないのですが、恐らく何かの授業で教授が佐藤優氏の『国家の罠』と『獄中記』を勧められていて、その2冊を読んだのが出会いだったと思います。

でも正直、
戦後の日本の論壇で中心だった、国家を常に批判的に捉える、つまり「国家=悪」(←今も?)という思想に疑問を持っていた私は、そのタイトルからしてこの2冊の本を心の底から、読もう‼️と思ったわけではなかった様に思います。
でも読んでいてとても面白かった。

さて、この本の内容は、
浦和高校(埼玉の県立高校でトップ校)1年生だった著者が夏休みの1ヶ月を使って1970年後半、冷戦下の東欧〜ソ連を旅行する前から帰国までの話です!!

15歳で自分の知りたい事を現地の人と話して聞いたり、その国の歴史や習慣を客観的な視点で観察している描写は凄いです^ ^

私的には、ホテルの部屋で夏休みの宿題を解いている描写があるのですが、そこがとても印象的だった。
数学を勉強していて、ふと先輩の「いいか、数学は問題の暗記が1番大切だ。沢山の問題を暗記した者は東大の問題も普通に解ける」という言葉を思い出すのです。
でも、いまいち数学の問題に打ち込めないんですね。

今している旅行は知的欲求を充分に満たしてくれるので、心の底から色々と吸収しよう!と楽しんでいる自分がいる事に気付く一方で、空虚な受験勉強にどうも心から打ち込めない自分がいる事にも気がつく。
でもその先に自分の将来がある。
東大を目指すのが当たり前の環境にいるからこその悩みですよね。
でもその葛藤は何となくわかる様な気がします。

1970年代の東欧社会がどんな感じだったのかを知ることも出来ますが、進学校に通う高校生だった著者が当時、勉強や人生についてどの様な悩みや葛藤を抱いていたのかも書かれているので、読んでいるこちらも「あぁ、そんな事を私も悩んだ気がする!」と懐かしく思いました^ ^

この本の帯に「何でも見てやろう!(小田実)、深夜特急(沢木耕太郎)と並ぶ旅行3部作!」と書かれてましたが、私の言いたい事を上手く表現してくれてます^ ^

2年前、ちょうどフランス留学を決意して、私の関心が政治から海外へ向かっていた時に読んだのでいい刺激をくれた本でした。

メモしてる読書日記を見たら4日で上下巻読んでいるので相当のめり込んだみたいです😁
確かに仕事終わりに職場近くのスターバックスに寄って、大好きなソイラテ1つで閉店までずっと居座って読んでいたのを思い出しました笑

上下巻で1000p近くありますが、それでも本当に面白いのでスラスラ読めちゃいます‼️
中々旅行が出来ない今ですが、この際本を通じて旅行を感じませんか??^ ^